こんにちは、ヤマモトです。
今回は、
- 工業高校に進学しようか迷っている方
- お子さんが工業高校に進学しようと考えている親御さん
などに向けて工業高校に進学するメリット・デメリットを余すことなく解説していきます。
本記事の内容
- 工業高校に進学するメリット4選
- 工業高校に進学するデメリット4選
- 【結論】工業高校が向いているかどうかは人による
この記事を書いている僕は工業高校の機械科を卒業しています。
工業高校から東証一部上場企業に入社できた経歴もある人間です。
工業高校に進学しようか迷っている方もいるでしょう。
工業高校は女子が少なかったり、大学に進学しづらいなどデメリットもありますが、就職率が高かったり実習が楽しいなどのメリットもあります。
その辺のメリット・デメリットを踏まえて工業高校卒の僕が、徹底的に工業高校の良し悪しを語っていきます。
*この記事では僕が通っていた、機械科のことを中心に話していくのでその辺はご了承ください。
工業高校に進学するメリット4選
工業高校に進学するメリットは以下の通りです。
- 工業分野に就職しやすい
- 【人によるが】実習が楽しい
- 勉強できなくてもなんとかなる
- 運転免許や資格が取りやすい
一番のメリットは工業分野への就職しやすさだと僕は考えています。
それでは、順番に解説していきます。
工業分野に就職しやすい
工業高校のいいところは、何と言っても工業分野への就職のしやすさでしょう。
就職活動に関しても、学校がかなり面倒を見てくれるので大学生の就活よりは楽です。
もともと、工業高校は就職を前提とした教育カリキュラムが組まれているので、ある程度職業訓練を受けた状態になります。
よって普通科の高校に比べて、企業側も求人を出しやすいですからね。
僕がいた工業高校は田舎で偏差値も低かったですが、
- トヨタ自動車
- JR東海
- デンソー
- 日本製鉄
- 三菱重工
など日本を代表する企業からも多数求人がきていました。
ちなみに僕のクラスで一番成績いいやつはトヨタ自動車に就職していました。
地域や時代によって変わってくるのでなんとも言えませんが、高卒でも一流企業に入ることは可能と言うわけです。
ただし、大卒の人がするような仕事ではなく、基本的に現場に配属されるのでその辺は注意してください。
それと、工業分野以外の求人はほとんどこないので、まだ進む道を決めかねている人には工業高校は向かないかもしれません。
もちろん工業高校に進学してから大学を目指して合格している人も存在するので、途中で進む道を変えることは可能です。
【人によるが】実習が楽しい
人にもよりますが、実習が楽しめる人もいます。
特に手先が器用、工作が好きな人はハマると思います。
具体的な実習内容は、
- 溶接
- 旋盤
- フライス盤
- 鋳造
- 自動車整備
など色々あります。
学校によってカリキュラムは多少変わってくるのですが、様々な機械や工具を使って実習を行います。
実習を通して、万力を作ったり機械の部品を作ったりするので上手に作れれば達成感があると思います。
普通科では絶対に味わえないような体験ができるのは工業高校の魅力です。
他にも工場見学などが授業であり、実際の作業現場を見ることもできます。
僕が行った高校では、
- トヨタ車体
- 本田技研
- デンソー
の工業を見学しました。
勉強できなくてもなんとかなる
ぶっちゃけ工業高校は勉強ができなくてもなんとかなります。
普通科と違い、大学受験を想定していないので授業でも難しいことはやりません。
僕がいた高校では、数学はIAしかやっていませんし、英語に至っては中学の復習でした。
他の科目も基礎的なことしかやらないので、中学で勉強につまづいた人でも大丈夫です。
*ちなみに僕は中学の内申がオール2くらいでした。
その代わりに実習があったり、設計や原動機といった工業に関する専門科目があります。
定期テストも一夜漬けすれば高得点が取れるので、そんなに頑張って勉強しなくてもなんとかなります。
ただ、内申点は就職に大きな影響を与えるので、大きな会社に入りたいなら好成績をとっておきましょう。
他にも遅刻や欠席率はかなり重要なので、無遅刻無欠席を心がけておくといいです。
運転免許や資格が取りやすい
工業高校は運転免許や資格が取りやすいです。
実習をしないと取れない資格や、危険物などの国家資格に関する講義もしてくれます。
資格を多く持っていると、履歴書にもたくさん書けるので就職にも有利になります。
僕が高校在学中に実際に取得した資格を思い出してみると、
- 危険物乙種4類
- 危険物乙種5類
- ガス溶接
- アーク溶接
- 情報技能検定
細かいのも含めるともっとありますが、こんな感じですかね。
*運転免許は高校卒業後に無事取得しました。
他にもボイラー2級などの難しい国家資格をとるチャンスもあるので、積極的に資格を取るといいでしょう。
工業高校に進学するデメリット4選
ここまでは工業高校のメリットについて話してきました。
ここからはデメリットについてしっかり解説していきます。
紹介する内容は以下の通りです。
- 女子が少ない
- 大学に進学しづらい
- 【科や偏差値によるが】ヤンキーが多い
- 校則が厳しい
順番に解説していきます。
女子が少ない
工業高校は本当に女子が少ないです。
僕が通っていた高校も女子は数える程しかいなくて、機械科に至ってはなんと女子0でした。
よって高校時代に青春を送りたい方には工業高校は向いてないと思います。
しかし、高校3年間を物作りに捧げるのもある意味青春ではあるので、割り切れる人はいいかもしれません。
大学に進学しづらい
工業高校は就職することを前提にして教育カリキュラムが組まれているため、進学は難しくなります。
学校では受験レベルの勉強はやらないですし、勉強仲間も見つけにくいです。
僕の通っていた高校でも、受験勉強をやっている子は1人もいませんでしたね。
本気で受験を考える場合、予備校に通うなり浪人するなりを考えた方がいいかもしれません。
どちらにせよ普通科の子に比べて学力はかなり差があるので、猛勉強しないと厳しいと思います。
ただ、推薦で地元の中堅理系大学に入っている子はいたので、一流大学を目指さないのならそういう手を使って進学するのもありです。
【科や偏差値によるが】ヤンキーが多い
工業高校は科や偏差値にもよりますが、ヤンキー率は高いと思います。
流石にドラマのような荒れ方はしていませんが、普通科の進学校よりは多いです。
そもそも工業高校は勉強が苦手な子が集まりやすいので、どうしても勉強嫌いなヤンキーが入学しやすい環境です。
どうしてもヤンキーを避けたいなら、できるだけ偏差値の高い工業高校や科に入るといいでしょう。
とはいっても、僕が通っていた高校は偏差値が40ちょいでしたが、機械科や電子科にはヤンキーが全然いなかったので過度にビビる必要はありません。
それにヤンキーは中退率が高いので、途中で学校をやめるケースが多いです。
工業高校はテレビや漫画のせいでヤンキーがうじゃうじゃいる印象がありますが、真面目な子も多いので安心してください。
校則が厳しい
工業高校は校則が厳しいです。
工業高校は職業訓練を兼ねているのと、危険な作業をすることが多いのでどうしても厳しめな教育になってしまいます。
僕の高校でも、頭髪検査や遅刻にはかなりうるさかったです。
また、体育の先生が特に厳しく、体育の授業もかなり厳しめでした。
多分普通科と比べても全然厳しいと思います。
ですが、そのおかげで礼儀や常識なども身につくので、就職する際に有利になるとも言えますね。
【結論】工業高校が向いているかどうかは人による
結論から言うと、工業高校が向いているかどうかは人によります。
工業高校はよく頭が悪いイメージを持たれますが、工業分野の一流企業にも入れるので下手な大卒よりも年収が上になることもあります。
高校卒業後すぐに働きたいならば、工業高校は向いていると言えます。
しかし、大学進学を考えているなら普通科に行った方がいいと僕は思います。
もちろん工業高校に通ったからといって大学に行けないわけではないのでその辺は大丈夫です。
ただ、普通科の生徒に比べて人一倍勉強しないといけなくなる点は注意してください。
最終的には実際に入ってみないとわからない点もあるので、気になる方は学校見学をしてみるといいでしょう。